2007年06月30日

B-SIDE/Mr. Children

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B-SIDEB-SIDE
Mr.Children 桜井和寿

トイズファクトリー 2007-05-10
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DISC 1
01. 君の事以外は何も考えられない 02. my confidence song 03. 雨のち晴れ Remix Version 04. フラジャイル 05. また会えるかな 06. Love is Blindness 07. 旅人 08. デルモ 09. 独り言 10. Heavenly kiss
DISC 2
01. 1999 年、夏、沖縄 02. 花 03. さよなら2001年 04. I'm sorry 05. 妄想満月 06. こんな風にひどく蒸し暑い日 07. ほころび 08. my sweet heart 09. ひびき 10. くるみ -for the Film- 幸福な食卓

 Mr. Childrenのアルバム、『B-SIDE』。
 本作はタイトルのとおり、アルバム未収録であったシングルのカップリングををリリース順に収録した作品。

 唯一クレジットされていないあのシングルのカップリング2曲も、密かにちゃんと入っています。
 一方で、「四次元 Four Dimensions」 (2005) の4曲目に入っていた「ヨーイドン」は、おそらくカップリング扱いではない、という理由から収録されていないのは、事実上はカップリングであるだけに残念なところ。
 さらには、コンセプトからはまったく外れてしまうけれど、本作のレアトラック集的な一面を考えると、元は一緒でもアルバムに収録されているのとはまったく違う曲になっている「I'LL BE」 (1999) にも光を当てたいとか、桑田佳祐 & Mr.Children名義でリリースした「奇跡の地球」 (1995) も、桑田佳祐のベスト盤には入っているんだから彼らのアルバムに入れてあげてもよいのではとかも考えてみたり。

 と、ここまできてレアトラック集的なアイテムになりきれていないのはもどかしいところであり、それでいてカップリング集なのでアルバムとしての統一感もなく、やはりアイテム的な位置づけの作品になってしまうわけなのですが、本作は「カップリング集」であることに意味があるようです。

 なんでも本作の企画は3月にリリースされた、派手さはないけれどどことなく等身大で、それゆえに気持ちよい聴き心地に仕上がったアルバム、『HOME』の制作中に持ち上がり、同作のコンセプトにも近い、素の彼らを反映した曲の多いカップリング曲を集めて、デビュー15周年の記念すべき日に発表するに至ったのだとか。

 そんな背景を前提として『HOME』と聴き比べてみると、やはり地味ではありますが、彼らの意図はちょっと伝わってくるような、気がしますか。


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うんとこしょ どっこいしょ/大江千里

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うんとこしょ どっこいしょうんとこしょ どっこいしょ
大江千里

アニプレックス 2007-05-02
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01. ぐりとぐら 02. おおきなかぶ 03. はじめてのおつかい 04. うずらちゃんのかくれんぼ 05. そらいろのたね 06. めっきらもっきら どおんどん 07. サンタさんありがとう -ちいさなクリスマスのものがたり-

 大江千里のアルバム、『うんとこしょ どっこいしょ』。
 「ぐりとぐら」や「おおきなかぶ」、「そらいろのたね」などの絵本の世界を、千ちゃんが朗読と歌とピアノで再現した、ちょっと変わった作品。

 正直なところ、この企画について聞いたときはきっと痛々しい作品ができあがってしまうのだろうとか、ファンにあるまじきことを考えてしまったのですが、実際に聴いてみますと、なかなかどうして、楽しいアルバムに仕上がっていました。
 感情をたっぷり注ぎ込んだ千ちゃんの朗読、効果的かつメロディアスなピアノの旋律と歌。
 彼のピアニストとしての、そして表現者としての才能を、再認識させられます。
 大人はこの完成度にうなり、子どもは純粋に、この楽しげな雰囲気を喜ぶことでしょう。

 イメージとしては、かつて彼がリリースしたインストゥルメンタル・アルバム、『12ヶ月』 (2003) に近いようにも感じる本作、『12ヶ月』はちょっと物足りなさを感じていのだけれど、それに声が加わることで、ここまで興味深い作品になるとは。
 思いっきり感心しながら、聴き入ってしまいました。

 おそらく彼のファンの中にもこの作品を敬遠されている方がいらっしゃるかとは思いますが、一聴の価値アリ、です。


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2007年06月18日

ハートビート/GOING UNDER GROUND

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ハートビート        (CCCD)ハートビート (CCCD)
GOING UNDER GROUND 松本素生 河野丈洋

ビクターエンタテインメント 2003-10-22
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01. トワイライト 02. リバーズエッジ 03. ハートビート 04. かいき 05. さえないブルー 06. 月曜日雨のメロディー 07. 虹ヶ丘 08. ビターズ 09. ダイアリー 10. 銀河行き 11. 波

 ぼくがGOING UNDER GROUNDの曲をキチンと聴くようになったのはけっこう遅くて、実はvodafone絡みのCMソングとして流れていた「ハートビート」 (2004) から。
 本作は、その曲を収録した、同タイトルのアルバムであります。

 このアルバムを最初はレンタルで聴いたのですが、一聴してドキッとさせられました。
 シングルである「ダイアリー」 (2003)、「トワイライト」 (2003)、そして「ハートビート」はもちろん、基本はバンドサウンドでありながら、全体として貫かれるポップさはなんなのか、と。
 それらにのっかるボーカルの、ちょっと尋常ではないこの切なさはなんなのか、と。
 ぼくはこのアルバムを捨て曲ナシの名盤と思っているのだけれど、ちなみにシングル曲以外では「虹ヶ丘」、「銀河行き」あたりが、とりわけ好きな楽曲であります。
 このアルバムを聴き始めて間もないころは、アルバム曲から名曲を見つけた喜びにひたっていたものでした。

 最新のアルバム、『TUTTI』 (2006) も彼らの音楽的な広がりが見られて好きだけれど、本作もスバラシイです。勢いを感じる1枚。オススメできます。


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Singles 1999-2006/坂本サトル

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Singles 1999~2006Singles 1999~2006
坂本サトル

ラップランド 2007-03-28
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01. 天使達の歌 02. 最後に咲く花 03. Happy Birthday 04. 別れの時 05. サヨナラ 06. 木蘭の涙 07. 矛盾の中で生きてる 08. ドライブ 09. 明日の色 (for collector version) 10. 愛の言葉 11. 夜空に咲いた花 12. Jolly(for collector version) 13. Hands Storyのテーマ

 坂本サトルがソロ名義では初めてリリースしたシングル集、『Singles 1999-2006』。
 彼が所属していたバンド、JIGGER'S SONの活動休止中(2001年に正式解散)、ギター1本でさまざまな場所に出向いて歌うスタイルがマスコミに取り上げられ話題になり、ヒットしたソロデビューシングル、「天使達の歌」 (1999) から最新シングル、「夜空に咲いた花」 (2004) までのすべてのシングル曲と、アルバム未収録のカップリング、そして未発表曲1曲と、メジャーレーベルから現在のインディーズレーベルまで隔てられることのない構成となっています。

 さてこの作品は、シングル集とはいえリリース順に曲が並んでいるとかではなく、アルバムとしての流れを考えた曲順になっており、アイテム的な要素が多くなってしまいがちなこの手の作品にあって、1枚のアルバムとして、しっかりと聴きこむことができます。
 そしてこうして彼のシングルをまとめて聴き返してみたとき、改めて感じるのは、彼の楽曲がいかにポップでキャッチーかということ。
 彼は、飾らずただまっすぐに歌い上げるところも多くあり、それゆえにあかぬけなさも感じるわけですが、メロディアスな曲をつくらせると、天才的にウマイです。
 JIGGER'S SONのときから考えていたことだけれど、商業的なところにのっかる機会を得たならば、もちろん商業的に成功することが、「成功」を意味するわけではないし、彼の実直な部分もおおいに魅力ではあるわけだけれど、もしかしたら今、もっとメジャーな位置にいたような気がしてならないです。
 そうでなくても、もっと注目を浴びてしかるべき人物ではないかと感じずにはいられませんでした。

 本作はインディーズレーベルからのリリースであり、レコード屋などでも見かける機会は少ないと思われますが、たいへん多くの人にとって聴きやすいであろうと思われますので、彼の一面を知るという意味でも、いちど聴いてみていただきたい作品でありました。


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道/木根尚登

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道
木根尚登 中村修司 喜多條忠

アール・アンド・シー 2007-04-04
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01. 君への道 02. Seasons 03. 桜ヶ丘 04. ここにある未来 05. 花を贈ろう 06. 妹 07. index 1 08. Soldier Blue 09. Collection 10. index 2 11. Eris 〜10番目の星〜 12. イレイス

 木根尚登が前作、『Life』 (2005) から約1年半ぶりにリリースしたアルバム、『道』。
 オリジナル9曲とインタールード2曲、そしてかぐや姫のカバー、「妹」を収録しています。

 ミニアルバムが好きで、短い間に何枚も出してしまうこともある木根さんにとって、連続してフルアルバムを発表するのは、確認してみれば1995年から1998年の『liquid sun』 (1995)、『REMEMBER ME?』 (1996)、『THE BEGINNNING PLACE』 (1998) の流れ以来のことであります。

 さて本作は、彼が得意とするところのひとつである、フォーキーな香りのする楽曲をこれまで以上に多く収めた作品。
 メジャーレーベルの作品とは思えないほど地味ではありますが、ぼくは彼のつくるアップテンポな曲もどこか優しげで好きなので、そのへんがもうちょっとあってもいいかなと思いはするものの、その地味さゆえにゆったりと落ち着いて聴くことができ、心地よい雰囲気を醸しております。

 が、ちょっと残念なのは、アレンジ。
 前作につづき、中村修司さんが編曲、そして木根さんとの共同プロデュースを担当しているのですが、なにげに打ち込みの音が多く、しかもけっこう安っぽげであってどうにも本作の作風にはそぐわなく感じました。
 アレンジのチープさゆえに、小さくまとまってしまっているというか。
 生音中心でシンプルにまとめたほうが本作の雰囲気には合うし、今年50歳を迎える彼の年齢相応な、大人っぽいアルバムになったと思うのですが、いかがなもんでしょう。


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2007年06月17日

Is This My Vision? 〜HIDEAKI MATSUOKA THE BEST IN EPIC YEARS〜/松岡英明

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Is This My Vision?~HIDEAKI MATSUOKA THE BEST IN EPIC YEARS~(DVD付)Is This My Vision?~HIDEAKI MATSUOKA THE BEST IN EPIC YEARS~(DVD付)
松岡英明

Sony Music Direct 2007-03-21
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DISC 1
01. Visions of Boys 02. Dance in Versailles 03. 以心伝心 04. Virgins 05. Catch 06. Study After School 07. I Love Rock'n Roll 08. Light and Colour 09. Shade and Darkness 10. Vision (Ver.3.3) 11. Shake Your Fist 12. デジャ・ヴ 13. Next Sensation 14. Divine Design 15. 世界の果て、時間の終り
DISC 2
01. Wonderland 02. 恋はあせらず 03. シェリーと夏と僕 04. キミは完璧 05. 真夏の誘惑 06. 堕ちてきた天使 07. 二人で過す他に意味なんかないさ 08. Star 09. Kiss Kiss 10. Rainy Tuesday 11. A Sweet Little Bitter Love 12. Again Again Again 13. Nine Miles High 14. I Wanna Know Because I Don't Know 15. Because We Love You

 松岡英明のベストアルバム、『Is This My Vision? 〜HIDEAKI MATSUOKA THE BEST IN EPIC YEARS〜』。
 メジャーでの活動を離れて久しい松岡さんですが、本作はCD2枚に全30曲と12曲のビデオクリップを収録したDVDからなる、豪華な作品となっています。

 いちおうデビュー20周年を記念したベストアルバムということなのだけれど、Sony Music Directからのリリースゆえ、過去に発表された2枚のベストアルバム、『18 〜Matsuoka Hideaki Best〜』 (1997)、『THE LEGEND』 (2003)と同様、Epic時代の曲だけで構成。
 しかしながらそれらのベストとちがうのは、本作の収録曲が、本人によって選曲されているところ。
 レーベル側の意向だけで作られた作品と比べれば当然、聴くほうも気合いが入ります。

 さて収録曲を見てみますと、彼がほぼすべての作詞、作曲、編曲を手がけるようになった『Kiss Kiss』 (1989)、『Light and Colour』 (1990) あたりが中心となっているもよう。
 デビューから『以心伝心』 (1988) までの曲は、ベスト盤に収められてしかるべき、意外性の少ない曲がダイジェスト的に入っているな、という印象。
 また彼がEpic時代の後期で試みた、ほかの人がつくった曲をボーカリストに徹して歌うスタイルをとった『シェリーと夏と僕』 (1992)、『We Love You』 (1993) からの楽曲は2枚目の前半にまとめられており、アルバムとしての流れがつくられています。

 全30曲という大きなベストアルバムである本作を聴いて思うのは、彼がそれぞれの時期でスタイルを変えつつも、いかにいつもポップであったか、ということ。
 初期の初々しさを残していたころも、高いクォリティの打ち込みを多用しつつ彼の抱く音楽のイメージを彼自身でビシッと表現していたころも、ボーカリストとしての役割をメインとして、どちらかといえばさわやかに歌い上げていたころも、それはいつも共通していたのだと感じました。

 収録曲は過去のベスト盤とだいぶかぶるし、音源としてはぜんぶ持ってはいるのだけれど、改めてまとめて彼の曲を聴きなおしてみると、それぞれの時期でコンセプトとかにちがいはあれど、彼のポップなセンスに、うなりっぱなしでした。


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胸いっぱい/GOING UNDER GROUND

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GOING UNDER GROUND 松本素生

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01. 胸いっぱい 02. Ion

 GOING UNDER GROUNDから約10ヶ月ぶりに届けられた新曲、「胸いっぱい」。
 たたみかけるように言葉の詰まった出だしからサビに至るまで、抑揚もそこそこに突き進む、アップテンポな楽曲。
 「むねいっぱーい」のサビは耳に残るものの、アップテンポなのにどこか力の抜けた風合いです。
 最近の彼らの楽曲とはちがった佇まいで興味深く聴いたけれど、ガツンとさせる部分に乏しいのは、シングルとしてみるとちょっと弱いかな、と感じなくもなかいですか。

 カップリングの「ion」は、彼ららしいチープな打ち込みの音を交えた、ゆっくりとした曲。
 シングル「VISTA / ハミングライフ」 (2006)、あるいはベストアルバム「BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU」 (2006) のラストを飾るナンバーとして収録されていた曲、「ハミングライフ」をモチーフとしてつくられた映画の主題歌になっているとのことですが、ちょっと印象に残りにくく感じました。
 映画と併せてみると、またちがった感想になるかもしれないけれど。


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蕾(つぼみ)/コブクロ

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コブクロ 小渕健太郎

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01. 蕾(つぼみ) 02. 彼方へ 03. 風見鶏

 コブクロが約8ヶ月ぶりにリリースしたシングル、「蕾(つぼみ)」。
 アップテンポであった前作に対し、本作はバラード。
 ストリングスを交えた壮大な楽曲を、力強くときとして切々と歌い上げます。
 彼らの作品、とりわけシングルにはこの手の曲が多く、ややもするとマンネリとか言われそうになるところを、それぞれ揺るぎない名曲といってもすぎた表現ではないであろうレベルで仕上げてくるのはさすが。
 この曲も然り。ぐんぐんと胸が熱くなる一曲です。

 また3曲目に収録されている「風見鶏」は、ピアノとストリングスをメインに据えた、シンプルな聴き心地の楽曲。
 アレンジとしては、シングルにするほどの華やかさはないものの、それゆえにしんみりと心に響きます。
 「蕾(つぼみ)」のみならず、こちらもぜひお聴きのがしのないよう、おねがいしたいところ。オススメです。

 なお2曲目の「彼方へ」は、彼ららしいあかぬけなさの残る、アップテンポな曲。
 バンドっぽいアレンジをベースとしつつストリングスも効果的に挿入され、疾走感の漂う雰囲気。
 しかしながら、この曲を挟む2曲と比べてしまうと、ぼくがもともとスローな曲を好むというのもあるけれど、やや見劣りしてしまうかと。


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2007年06月12日

その手をつないで/渡辺美里

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その手をつないでその手をつないで
渡辺美里 有賀啓雄

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01. その手をつないで 02. 青い鳥 (Live version)

 渡辺美里のシングル、「その手をつないで」。
 スローにサビから始まる本作は、おおらかなメロディを持つミドルテンポな楽曲。
 包み込まれるような力強さとやさしさをも併せ持つように聴こえ、彼女のボーカルにとてもマッチしています。
 シングルとしてみると、まだ華やかさが足りないかなとも思えるのですが、なかなかの佳曲と感じました。

 なおカップリングには前作のシングル、『青い鳥』 (2006) のライブバージョンを収録。
 2006年10月に京都下鴨神社で行われた「Sing and Rosesアコースティックライブ〜うたの木〜」で演奏されたもの。
 シングルは音が野暮ったくも聴こえましたが、本バージョンにはチェン・ミンさんのニ胡がフィーチャーされ、楽曲自体の深みを増しています。こちらのほうが重厚で、ぼくは好きです。


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HOME/Mr. Children

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HOME(通常盤)HOME(通常盤)
Mr.Children Kazutoshi Sakurai

トイズファクトリー 2007-03-14
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01. 叫び 祈り 02. Wake me up! 03. 彩り 04. 箒星 05. Another Story 06. PIANO MAN 07. もっと 08. やわらかい風 09. フェイク 10. ポケット カスタネット 11. SUNRISE 12. しるし 13. 通り雨 14. あんまり覚えてないや

 Mr. Childrenが前作『I ♥ U』 (2005) 以来、約1年半ぶりにリリースしたアルバム、『HOME』。
 前作は正直なところあまりにザックリとした切り口で、楽曲自体もぼくにはちょっとピンとくるものが少なかったのですが、それ以降に発表された3枚のシングルはどれもある意味ではポップで、またバンドであることを意識させないくらいゴージャスな音づくりはぼく好みのものばかりでしたので、その流れをくんでいるであろう本作には、期待しておりました。

 ところが、音自体はどちらかといえば『シフクノオト』 (2004) や『IT'S A WONDERFUL WORLD』 (2002) に近い、ポップよりなつくりではあったものの、メロディは素直すぎるからか、イマイチしっくりこない・・・というのが、一聴したときの感想でした。
 彼らのアルバムはこれまで、一聴したときからそこかしこに散りばめられた名曲たちにドキドキしっぱなしだったので、もしかしたら本作もぼく好みではないのかも、と落胆しかけたのです。

 でも、せっかくなので何度か繰り返し聴いているうち、評価は一変。
 最初、なにがしっくりこなかったのか、わからなくなってしまいました。
 前作のように尖ったところはなく、全体的に実に素直で穏やかさのあるメロディはどこか優しげ。
 拳を突き上げるような盛り上がりはないですが、力を抜いて口ずさみたくなる楽曲であふれています。
 今までは必ずどこかにドロドロした部分が見え隠れしていましたが、本作では「フェイク」にそれがかいま見えるものの、そこはむしろこのアルバムでは唯一、浮いているように感じられる部分でもあり、彼らのアルバムを聴いてこんなに穏やかな気持ちになるのは初めて。
 今までも、彼らの楽曲で同様の佇まいを持つものはあったけれど、ここまで自然な穏やかさ、優しさを醸すものは見当たらないかと。

 じわりじわりと心に染み入るこの聴き心地は、彼らの作品では初めてでとまどいましたが、これは決して「聴き慣れた」のではなく、今ではもっとも好きな作品のひとつとなりました。
 機会があればぜひ、何度も繰り返して聴いていただきたいです。


posted by BONGO at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Mr. Children | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月09日

オキナワン フール オーケストラ/BEGIN

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オキナワン フール オーケストラオキナワン フール オーケストラ
BEGIN 萩田光雄

テイチクエンタテインメント 2007-03-07
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01. 〜開演 opening〜 02. 青い真空管 (オキナワン フール オーケストラ編) 03. 潮時 04. 九十九転び百起き 05. Midnight Baseball Blues 〜屋富祖エレジー (やっと、もあいが取れたのに)〜 06. 〜休憩 interval〜 07. ミーファイユー 08. 五線紙の街 09. あとからな 10. 三線の花 11. うたのうた 12. 〜終演 ending〜

 BEGINのアルバム、『オキナワン フール オーケストラ』。
 オリジナルアルバムとしては『Ocean Line』 (2004) 以来、約2年半ぶりのリリースとなる作品です。

 タイトルにある「フール」って、英語の"fool"のことだと思いこんでいたのですが、沖縄の方言で「豚小屋」を意味するのだそうな。つまり本作は、「沖縄の豚小屋楽団」の意。
 ジャケットをよく見れば客席に豚がたくさんいるのも、それを聞けば納得です。

 さて本アルバムの構成は、最初と最後に「開演」、「終演」、中間に「休憩」のSEやナレーションが入る、コンサートを意識したコンセプチュアルなもの。
 一方で収録されている楽曲は沖縄で録音された手づくり感のある楽曲と、東京のスタジオで録音されたピシッとしたスタイルのものがおよそ半々、ボーカルも比嘉さんだけではなく他のお二人がメインをとった楽曲もあるなど、わりとまとまりのない、ごちゃっとした内容になっております。
 が、雑然とした印象はなく、むしろBEGINの様々な面を見ることができる、興味深い作品となっています。

 東京録音の楽曲は、「潮時」、「あとからな」、「うたのうた」、そして既発シングル、「三線の花」、「ミーファイユー」の5曲。
 がっちりと練り込まれたアレンジを施され、またこれらのうち何曲かにはストリングスアレンジに萩田光雄氏を迎えるなど、2006年にリリースされた比嘉さんのソロアルバム、「とうさんか」にも通じるところのある、おだやかでしっとりとした気配の漂った安心して聴くことのできる仕上がり。
 沖縄録音の楽曲は、ある意味ではなんでもアリの、わいわいがやがやと楽しくつくられたのだろうなぁと思わせる楽曲となっています。
 中でも、飲み会の風景をだじゃれっぽく綴った宴会ソングとして始まり、途中でお囃子が入ったりカントリーっぽくなったりと姿を変えつつ、最後はエコーをド派手に効かせた演歌で終わる「Midnight Baseball Blues 〜屋富祖エレジー(やっと、もあいが取れたのに)〜」は、まさになんでもアリな沖縄録音の楽曲を代表させるにふさわしい1曲かと。ちょっと気恥ずかしくなるところもあるけれど、それも含めて、聴いていると理屈抜きで楽しいです。

 彼らのアルバムはもともと、キチンとJ-POP然としたもの、ライブの雰囲気を色濃く出したもの、そして沖縄音楽を大きくフィーチャーしたものなどバラエティに富んではいますが、これだけ様々な要素が入った作品は初めて。
 彼らも大部分を肩肘はらず、自由につくりあげたのであろうこのアルバム、聴くほうも肩の力を抜いて、ただただ楽しく聴くことのできる作品となっていました。


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大阪LOVER/Dreams Come True

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大阪LOVER大阪LOVER
DREAMS COME TRUE 吉田美和 中村正人

ユニバーサルJ 2007-03-07
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01. 大阪LOVER 02. THE FIRST DAY WITHOUT YOU -JAPANESE VERSION-

 Dreams Come Trueのシングル、「大阪LOVER」。
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの新アトラクションのために書き下ろされたこの曲の一節をCMで聴いたときは、彼女らの楽曲でたまに見られる、チープとさえ言われそうなくらい軽いアレンジが施されたアップテンポな曲、との印象しかなく、正直なところシングルとしては弱いのでは、と思っていました。

 が、通しで聴いてみると評価は一変。
 メロディ、アレンジだけだとやはり軽すぎてあまり印象に残らないのですが、この曲のポイントは、歌詞でした。
 大阪の恋人と遠距離恋愛を続ける女性の切なさが歌われているのですが、カラッとした軽快なメロディ、アレンジにこの詞が乗ると、無理をして笑顔をつくるこの主人公の顔が浮かぶようであまりに切なく、グッときてしまいます。
 ぼくはふだん歌詞をあまり重視できないのでうまく説明できないのですが、この曲、イイです。彼らの曲の中でも好きな1曲になりました。

 また、カップリングには2004年にリリースされた全編英語詞のアルバム、『LOVE OVERFLOWS -ASIAN EDITION-』に入っている「THE FIRST DAY WITHOUT YOU」の日本語バージョンを収録。
 同アルバムの中でもぼくが名曲と思っていた楽曲で、最初に英語詞から入ってしまったので日本語で歌われるとイマイチしっくりこなかったのですが、何度か聴いてみますと、こちらもなかなかイイです。


posted by BONGO at 07:26| Comment(0) | TrackBack(0) | Dreams Come True | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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